ワークショップ: きっと、会うたこともない、誰かのため(に)シーズン7
3年ぶりに現地富山県高岡市で開催されたイベントは地元NPOとの共同開催。テーマはこれまでと同様、この保守的な地域を舞台に描かれた女性たちについて考え、感じたことを話し合い、そして表現する試みだ。作品の背景から、まちづくりのヒントやビジョン、ウェルビーイングを読み取り、新しい生き方の発見しというものだ。プログラムは、のべ4日間にわたる北陸作品に描かれた女性たちに関するトーク、ディスカションそしてCATスタッフのアドバイスによるコラージュやドローインなど表現作品制作。最終日にはこれまでの表現を会場の古民家に投影するプロジェクション『高岡イリュージョン2022』でその幕を閉じた。
オンラインによる実施。そのため、これまでのものづくり中心のワークショップから、今回はテーマと作品について丁寧に話し合うことを主眼を置くディスカション形式とした。いわば各自が作品を持ち寄り話をする<読書会+アートカフェ>と言えるかもしれない。 テーマは、「ジェンダー論」。あらかじめ、ジュディス・バトラー、上野千鶴子、山内マリコ、チョナムジュなどの<女性のジェンダー論>に関する作品や発言を調べた。 続くディスカション本編では各自が北陸を舞台にした作品<映画、文学、アニメ、漫画など>を選び、そこで描かれた女性像から受けた印象を語り合った。 共通の話題としては、描かれる人たちは様々な場や階層に生きていて(無意識の依存やトレース)、そこにある問題点(慣習や圧力)に気づき、やがてそれらの境界を超え、解放や自立へ向かう姿が印象的だった、というものであり、次回以降は、その自立の先に何があるのかを話し合ってみたい、というものだった。
共催
NPO法人 Nプロジェクト ひと・みち・まち
富山県関係人口1,000万人協働促進事業助成
後援
北日本新聞社
協力
北陸くらす株式会社 清都勢憲
民泊きょんさ
*「きっと、会うたこともない、誰かのため」: 富山県高岡市西藤平蔵の旧家をモデルにした木崎さと子による小説『青桐』(1984年第92回芥川賞受賞作品)より引用