ワークショップ |(re)DISCOVER YOKOHAMA〜ヨコハマ再発見 シーズン1
「霧も出ていないのに霧笛が鳴ったらいいのにね」
鈴木いずみ『ハートに火をつけて! だれが消す』(1983)
「見える都市をつくる以上に見えない都市づくりに. . . 都市(づくり)は未来のためにある」
田村明『都市ヨコハマをつくる』(1983)
一見捉えるのが難しい「都市ヨコハマ」のイメージを、横浜市の6大都市事業に重ねあわせ、果たしてその上で「ヨコハマ」が、どのようにメディア(映画、アニメ、小説、マンガ、歌など)に描かれたのかを検証し、同時に横浜の都市計画や建築を考えながら表現したり語り合いながらあぶり出して行く「異分野を交錯させ」「感性を共有」するワークショップ。
横浜市内外からの一般参加者や横浜市内の大学生と共に、8月からのべ4回にわたるプレセッション(市内各所の探索や歴史的変遷の調査等)で得たものを10月上旬本会場に持込み「リアルと描かれたもの」を比較、表現しながら会場内の一室に2日間展示した。
それぞれが表現したある種の「曖昧さ」を、その時点では明確に分析、評価せず、あえて留め置きながら、お互いの表現を見つめ、感じたことを話し合った。その時点での率直な印象や特性や興味のあるポイントとして「家族というより個が助け合うまち」「表(ベイエリア)と裏(太田川沿い)という2つの顔」「坂の多いまち」「妖しさと危うさの魅力」「様々なシンボル」「混ざり合い」「(近)未来が見える」などがあげられた。また、観覧者からは、外部からの横浜のこうあるべき、見えるべき姿という期待されるイメージが、メディアで描くヨコハマとリアルの差異で示されているので分かりやすく、試みが面白い、とのコメントをもらった。
期間中に様々な情報や助言をいただいた横浜で活動する団体の皆様には深く感謝したい。これら“描かれたヨコハマ”という文化資源を、過去をたぐり寄せ、現在、そして未来へ生かすために、都市的視野から眺めてみると、何か新しい発見の可能性があるかもしれない。
本企画は、もともと日本都市計画家協会の主催する「全国まちづくり会議 in 横浜 2017」の1企画だったが、魅惑的な都市横浜で継続的にこの試みを発展させる必然性を感じ、翌2018年には、単独開催としてその続編(シーズン2)が企画された。
表現:Tomoko Shoji, Masao Yonehara, Hiroshi Yanagihara, Namio Ohmichi, Madoka Nemugaki, Masumi Nakashima, Takashi Kume, Erina Mori, Takeshi Mazda, Hiroshi Nagayama, students from 横浜市立大学, 横浜国立大学 他
プロデュース: Keiichi Ogata
協力:
日本都市計画家協会
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